エイコードバンク オフラインミーティング

2017年3月20日(月祝)ヒロロスクエア多世代交流室

まだ多くの雪が残っている津軽の春。連休でにぎわう弘前駅前ヒロロの多世代交流室に数人の男女が集まった。そして、中央に置かれたノートパソコン。
「アビスアンドダーク」を提供するゲーム会社エイコードバンク。
その本拠地はここ青森県弘前市だが、メンバーは青森市、東京、岐阜県と各地に点在してリモートワークでゲームを製作している。そんなエイコードバンクが、現在の状況と今後の展望をオンラインとオフラインで語り合った。

参加者
[弘前] 齋藤、三浦、もなか、ストラ、さいとうサポート
[オンライン] 高橋、山西、そにどりー

オンラインミーティング

まずは、自己紹介

齋藤 それでは、エイコードバンク関係者集まりましたので、始めたいと思います。簡単にそれぞれ自己紹介からお願いします。

三浦 三浦です。お疲れ様です。プログラム担当しています。

もなか はじめまして、もなかです。キャラクターのデザインとか、アニメーションとか作っています。

さいとうサポ blogなどを書いているさいとうサポートの斎藤美佳子(*1)です。今回の座談会のまとめなど担当します。よろしくお願いします。

(ストラさんが着きそうだけどまだ迷われている模様)

齋藤 もう少しでストラさんが登場します。高橋さんとそにどりーさんからも挨拶お願いします。

高橋 作曲の高橋と申します。よろしくお願いします。

全員 よろしくお願いします。

そに そにどりーと申します。(ナナツキ戦記の)背景グラフィックなど担当しています。よろしくお願いします。

(ここでストラさん登場)

ストラ はじめまして。モンスターイラストを描いています。あと、弘前市内の印刷会社でパソコンいじってお仕事させていただいてます。地元で弘前クリエイターバンク(*2)関連で他の方とつながってこういう形になりました。よろしくお願いします。

齋藤 よろしくお願いします。高橋さんがサウンドの人で、そにどりーさんがナナツキ戦記の背景とかをやってもらっています。さっきからアビスアンドダークのモンスターを描いてくれた山西さんがLINE動画通話が繋がっていないんですけど、とりあえず続けます。

エイコードバンクの近況

齋藤 それではですね、最近、皆さんどうでしょう?(笑) 今回、自分は親の見舞いも兼ねて青森に帰省してるんですけど、もろもろ数字的なところ、エイコードバンクの今後の方向を話します。

アビスアンドダークの方なんですが、相変わらずタラタラと売れてます。広告はまったく打ってないんですが、iOS、Android、Windows合わせて月100本くらい。残念ながら不成立だったクラウドファンディングの件で12月~1月とそのニュースで目立ったので、月200本くらい売れました。目立つと売り上げは伸びるんだなと確認できました。

また、つい二日前なんですが、ソフトバンクの有料アプリ取り放題サービス[App Pass]にアビスアンドダークがサービスインしました。キャリアがソフトバンクの人は定額で遊び放題になります。たぶん数万円~10万円の売り上げの見込みです。ということでアビスアンドダークのマーケットはiOS、Android、Windowsに加えてソフトバンク[App Pass]となっています。
それと、昨年の夏にみちのく・ふるさと貢献基金 (*3) に資料作って送ったら、なんと採択されました! 4月下旬に発表されるまではオフレコですが、ひとまず内示はもらっています。120万円頂きます。この地域貢献助成金で青森に関するゲームを作る計画です。
という良い話が2点。やることをやっていて少しずつ結果が出てきています。

三浦 ナナツキ戦記と津軽為信統一記(仮)と、ストラさんにモンスター描いてもらってるカードゲーム系の計画も補足しないと。
えー、津軽為信統一記(仮)が先程の助成金で作るゲームです。

齋藤 あ、はい。実はいっぱいつくってますw
さきほどのアビスアンドダークの前編にあたるアビスアンドダークゼロを作りたいとクラウドファンディングをしました。これは必ず作っていきます。他にナナツキ戦記や津軽為信統一記(仮)アプリなどを着々と作っていって、今年の夏ぐらいにまずはナナツキ戦記を出せれば。

三浦 遅い遅いって言われてますが、ちゃんと進んでますのでw

齋藤 他にモンスターのイラストをストラさんにいっぱい書いていただいているんですけど、これがすごくよくってですね。生態系に組み込まれている感というか、リアルな感じでたくさんできあがってきて、それを使ったパズルゲームorカードゲームを作りたいですねー。

三浦 カードにすればアナログカードも出せますし。

齋藤 どっちに振れるかわかりませんが、モンスターイラストを使ったゲームを作りたいと思ってます。という盛りだくさんなことを、僕と三浦で1日1回はやりとりをしながら進めています。あと足りないのは資金面だけの状況になってきていて、先程の助成金の審査が通ったので、それもひとつのネタとして銀行に話を持って行って、日本政策金融公庫などで資金を調達したいです。ということで、明日銀行に行ってきますw
そんな状況ですが、なにかご質問などありますでしょうか?

そにどりー それは全部三浦氏がプログラムつくっているの?

三浦 現状そのとおりです。この先もその予定ですw

そにどりー それは大変ですねw

三浦 C#を使えるプログラマを募集する話もあったんですが、人件費の問題で難しい状況です。せっかく集まったのでナナツキの画面を見ていただきたいのですが、LINE動画通話だとちょっと難しいので、後日画面共有や動画などで送りますね。

参加者からの近況報告

もなか ナナツキのわたしのキャラクターデザインの動きが若干にぶっているんですけど、実は引っ越しと、職場が変わる準備をしていまして、滞っていてすみません。

齋藤 全然大丈夫です。

もなか 今まで接客の仕事をしていたんでけど、4月からWebデザインの仕事につくことになりました。Webデザインはあんまりやったことがないのですが、これから勉強しながら、家に帰ってからや休日などでナナツキの製作もしていきたいと思います。どれくらい時間を作れるかわからないんですけど、がんばります。

齋藤 よろしくお願いします。

ストラ 私はモンスター系のイラスト描かせてもらって、自由に書かせてもらっているんですが、わたしの推したいポイントそのまま渡している状態でいい反応をいただけているのでうれしいですね。もうちょっと推していいのかなと。

三浦 推してもいいですw

ストラ ありがとうございますw いわゆる人外系の方が得意なので、お話しいただいて楽しく無理せず好きなことをどんどん詰め込んでいけてる状態なので、むしろ期待してもらってもいいのかなと。

全員 おおーーーー!

齋藤 言うねぇ!

ストラ ネット環境が悪くて送るのに時間がかかっていたんですが、今後はネット環境もよくなってガツガツと! 食ってかかる勢いで送る予定ですw

三浦 くわれるーw

ストラ お世話になりますが、よろしくお願いします。

三浦 わたしはプログラムとゲームの設計だから、できたモノを見てもらうしかない、ので後日ご確認ください。

齋藤 あとは弘前駅近くに事務所を借りたいと思ってます。いま、LINEでURL送ります。これを内装に手を入れたとして見積もり300万かかると言われたんですけどw 最低限、水回り、内装だとかを整備したいと思います。

三浦 高橋さんの方はどういった状況でしょうか?

高橋 テーマ曲ができているので、ここで聞いてもらっていいですか? では、流しますね。

(女性ボーカルの曲が流れる)

齋藤 これ、エンディング用のアレンジでしょうか?

高橋 そうですね。

齋藤 なんだか、スタッフロールが流れるのに合う感じですね。

三浦 右半分にスタッフロールで左半分にグラフィックが流れるとかそういうイメージですね。

齋藤 あとは高橋さんは最近お子様が生まれたということで。

一同 おめでとうございまーす!

高橋 齋藤さんも順調ですか?

齋藤 はい、順調です。うちも6月には生まれる予定です。ぜひ遊びに来てください。

三浦 青森にもぜひ来てください。

三浦 そうだ、そにどりーさん、もう何枚か書いていただくことはできますか?

そにどりー あ、はい。〆切が大丈夫であれば。

三浦 〆切については大丈夫です。こちらの方が遅くなりそうなんで。そにどりーさん最近お忙しいんですか?

そにどりー ちょっとイラストの仕事をしています。まだ発表できないんですが。

三浦 すばらしい。後で公開できる情報が出たら教えてください。

齋藤 皆さん、活躍しているということですばらしい。後は言いたいことや聞きたいことなどないですか?

三浦 こういうゲームにして欲しいとか。このグラフィックはこういうゲームに使って欲しいとかあれば考えます。というかゲーム設計の人が足りないです。

もなか ストラさんのモンスターのイラストを見たいですね。

ストラ Backlogに入ってるやつはすぐ見られると思います。

(イラストファイルをダウンロード中)

齋藤 Backlogどうですか? 使いにくいとかないですか?

そにどりー ないですね、メールより全然ラクです。

齋藤 なるほど、了解です。最近のIT会社ではだいたいRedmineというBacklog的なものを使って、プロジェクトごとに管理していますねー。

(ネット環境が悪くてダウンロードが進まないけど数分後ようやく見られました!)

齋藤 来年度中に銀行から資金が借りられて事務所もオープンして行ければと考えています。引き続き、よろしくお願いします!

一同 お疲れ様でしたー!

齋藤 ということで、オンラインでの会議は一旦終了です。ありがとうございました。次はもっと静かなところでネット環境が良いところでやりましょう。

ナナツキ戦記の開発中画面を見てみよう

オンラインミーティングの後、オフラインで参加している齋藤、三浦、もなか、ストラ、さいサポでナナツキ戦記のデモ画面を見る。

* ナナツキメイン画面

三浦 ユニットの生きている感を出すために、ビミョーに動かしています。

齋藤 もっと動かしてもいいんじゃない?

三浦 いや、動かしすぎるとわざとらしくなるんですよ(笑)

* ナナツキ内政画面

三浦 (画面を指さして)農業、商業、鉱業、林業がこの村の状態をあらわしています。お金、鋼材、食料、木材を使って内政=まちづくりをする。だれがその担当になるかを選んで……あれ?(バグで止まる)

齋藤 まぁ、開発中ということで。要は「信長の野望」っぽいやつですよね、内政して街を強くするっていう。

三浦 (キャラのステータス)インテリジェンスが高い方が有利で、キャラによって得意なものが違います。一応、スマホのゲームなので、予算を設定すると何分後に効果が出るかを計算して表示します。この宝石数が課金アイテムで「!」マークのボタンを押すことによって作業時間をゼロにできると。

朝にゲームを起動して「例えば内政しますよ」→「300上げますよ」ってすると、その分時間がかかる。実行すると、予算がここ(村のパラメータ)から引かれる。この例では102分後に農業が400になって空き地が減ります。

常々プレイしてるのであれば、短い時間だけ動かして、他のことやって、30分後くらいにはまた変わってますよ、という感じですね。ここ(ゲーム内時間)がゼロになると、次の月になります。

月が替わるとこの分の値がそれぞれ農業=食料、商業=お金、鉱業=鋼材、林業だったら木材が増えるようになっている。

何かやるたびに宝石が減っていくような感じ。たとえばクエストをクリアすると宝石を1個あげますよとか、課金アイテムなんでここ(ゲーム内のアイコン)を押すと購入メニューにしたいなぁと思ってます。

後はキャラクターですね。ファイアーエムブレムヒーローズだと顔を表示しただけで、どのキャラなのかわかるんですが、このゲームは現時点でユニット別に顔が違うだけなので、名前とレベルくらいは表示したらいいのかな、と。
あと……関係者は(ステータス画面で)キャラがアニメするのを見て悦に入ってもらえればw
動くとそれっぽく見えるのでいいですよね。装備品はまだ作っていないけれど、工房で鉄の剣が欲しかったら鋼材、槍だったら木材を使ったり。ロックされてる工房を解放するためにはジュエル10個とか。

他に追加したいのは、ストーリーモードで過去の場面のプレイバックや、コンフィグ関係など。

齋藤 だいぶできてるね?

三浦 うーん、まだちょっと微妙なんだよなぁ。

もなか タブレットだといいけど、スマホだと文字が小さくなったりしませんか?

三浦 これ、アビスアンドダークよりも文字を大きくしていて見るだけなら問題ないけど、フォントを太くしたから「もあっ」と見える可能性はあり、テストしながらシャープなフォントに変えていかなきゃいけないかも。あと、気になってるのは白い枠。

もなか ああ、そうですね。

齋藤 まず作った後にデザイン調整をした方がいいと思うんですよ。それはそれでやります。

三浦 他のソシャゲだとアイコン剣をはみ出させてみたりしてますね。
戦闘画面ももうちょっと大きくして、対戦ゲームぽくしてボタンも斜めに配置するとか、剣を一番多く使うから一番大きく押せるように。かな?

齋藤 かな? 試行錯誤です。

三浦 (メニュー画面等の)ボタンや枠を動かすのがすごく大変。解像度やアスペクト比がスマホによって全然違うので。すごいめんどくさい。

齋藤 高橋さん作の曲は今のところ5~6曲。シンガーの松本ラフ(*4)さんという人に、ゲーム用の歌入りの曲を一曲書き下ろしてもらってエンディングロールぽくアレンジしてもらったんですよ。先程のボーカル曲ですね。

三浦 ストーリーモードの背景はこれから。このプログラム自体はアドベンチャー用に使えるのでCSV形式の文章でノベルゲーム作れます。文字スピードも手元で変更でき。ログも見られる。それこそハーーナ殿下(*5)に書いてもらいましょうかw

ノベルゲームを作るなら立ち絵が必要ですね。シルエットでもいいし。それと音楽を場面に応じて変える。

東京と遜色ないレベルのゲームを青森から

齋藤 話は飛ぶけど、ジャスダック上場は純資産2億円とかでできるので、ソシャゲ2本3本ヒットさせれば実は株式上場できちゃう。みんなやったことがないからやってない世界なだけで、もし上場したら青森では数少ない上場会社のうちのひとつになる。

やってるレベルは僕らも東京とそんなに変わらない。イラストだって売れ線があってそこに自分のやりたいことのオリジナル感を出していくじゃないですか。プログラマも同じ。基本的な技術があってあとは調整していく世界。ストラさんも元々上京してやっていこうとしてたくらいだしレベルは全然遜色ない。たとえば今自分がJOINしている大手のウェブサイトとかを作ってたりするような制作会社の話なんだけど、社内でなぜかソーシャルゲームアプリのプロジェクトも走ってるんですよ。見ればよくこれで稼げてるなーというレベルなんですよ。

三浦 実は一カ月でAndroidのアプリに並ぶのって約3万本。結構な数ですよね。コミケとかと同じで個人のアプリ開発者が趣味で作っているゲームもたくさんあります。
その中からヒット作品が出ることも多々ありますよね。
そういえば弘前クリエイターズバンクで一人飛び級の人がいて、もうゲームに作品を出している人がいますよね。わたしたちも作れる人がこうやって集まったので頑張っていきましょう!

齋藤 そうだ、アビスアンドダークが電撃プレイステーション誌(*6)に載ったんだった。
報告が遅れました。ゲーム雑誌に載りましたよー。

アビスアンドダークはどう売れている?

齋藤 アビスアンドダークは、ファミ通のベテラン編集者がニコ生でウィザードリィなど有名タイトルをゲーム動画配信したりしていて、もしかしたらそのあたりから流れてくるのか、どこにも広告を出していないのに、毎日ダウンロードされていく。そのおかげで売り上げも立っていてホント助かってます。

三浦 「世界樹の迷宮しかプレイしたことありませんでした!」という方もプレイしてくれているのでありがたいです。
ジャンルとしてハクスラ(*7)で辿ってくる方もいますね。

東京は竜宮城

齋藤 基本的に首都の東京に情報やお金が集まってます。確かにね。でも最近は東京の情報発信が結局Twitterを見て動いてたりする。東京にいる人が情報に近いんじゃなくて、よくSNSを見てる人が情報に近い。
東京にいると、毎日竜宮城やディズニーランドにいるような感じで、情報に埋もれすぎて、東京にいるだけですごいってなっちゃってて。通勤に1時間かかっているのが当たり前の場所で。それならば住んでるところと職場に近いところで働いて、インプットアウトプットする時間に宛てた方がいいと思うんですよ。東京は良くも悪くも忙しすぎなのが長年住んでみての実感です。

ストラ 大学の人と話してると、若い世代は車が欲しいというのがなくて、地方だと娯楽が無くてお金が貯まる。ゲームも並んでまで買うような家庭機ではなく、みんなスマホでやってますね。

さいとうサポ 一度だけソシャゲをやったことがあって、でも始まってすぐに終わりそうな気配だったので無課金だったんですけど、月に何万円も使う主婦層の人がランキング上位にたくさんいて、すごい世界だなと。実際、数カ月後にサービスが無くなって何もなくなりました。

ストラ 昔の家庭用ゲームだと公式からのアナウンスが無くなったり攻略本が無くても、遊んだりできるじゃないですか。親から教えてもらったりとか。

齋藤 ソシャゲはモノを買うんじゃなくて入園料みたいな感じですよね。

三浦 それと人より有利に進めたい、強くなりたいって課金するイメージです。

齋藤 そうですね。この前海外のゲーム業界の情報交換会に参加して来たんですが、韓国や中国、アメリカでは人より強いのを見せつけたい、日本はコレクションしたいという気質が強いって言ってました。確かにそんな気がします。それに合わせてUIもゲームデザインも作り変えるそうなんです。

さいとうサポ ランキングとかもえげつないですよね。

三浦 ソシャゲはダイレクトですよね。ランキングで優越感を得られる。いま順位的にどこにいるか自分で把握できちゃう。

ソーシャルゲームのマネタイズについて

さいとうサポ ナナツキ戦記の場合、どれくらいお金を払う人がどれくらいいれば成功なんですか?

齋藤 分かりやすくざっくりと仮で計算しますね。

例えば一人が1日数回動画広告を見てくれたとして一人3円×4回×30日=360円。ユーザーは一ヶ月無料で遊んでいる感じですが、実は360円の売上になってたりする。もし5,000人遊んでいたら、180万。まぁ、それは多いかもだけど。それが12カ月だと2,160万円。あれ?みたいな。

三浦 いやいや、5,000人は多いでしょうw

齋藤 あくまで仮計算だよw 青森だとゲーム1本の開発費が1千万あれば、開発者数人がなんとか生活できます。しかも、動画広告とは別に気前よく課金する人もいる。年間でも広告収入+課金売上で数千万は売り上げが立つ、かな。

三浦 月に5,000人遊んでもらう努力はしないとだけどね…。

齋藤 ですね。ちょっとずつイベントやアップデートをして動かしていけばなんとかなるよ。無料の人たちも広告動画を見てもらう。ひと月ごとにイベントを用意したりして。それで1年くらいでより良い完成形に持って行ければ。そしたらその次に何か違うゲームを作りましょうとなっていく。

そうすれば、ちゃんとみんな好きなイラストを描いたり、デザインも凝って、曲を作ったりすることが仕事にできて、売れたら、税金もしっかり払って、銀行からの借金も返して万々歳ですと。

青森でゆっくりクオリティの高いものをつくる

齋藤 東京だと、人件費も事務所代も高い。売上至上命題で馬車馬のように働かなきゃならなくなる。株式上場しているとなおさらで、株主からもっと成長しろとに言われたりしてつらい、と。もちろん大事な株主様なんだけれども。

力を入れて好きなものを作って、もう少しゆったりやった方がクオリティの高いものができるしお金も残ると。経験のある人がいたらちょっと東京から青森へ戻ってきてもらって一緒にやろうって言うことができる。もちろんオンラインで全国の人と協力してやっていく。なんか儲かりそうな気がしませんか?w

さいとうサポ 本当ですね。

齋藤 都内のあるゲーム会社に在籍していた時に、ソーシャルゲームを作って、自分たちではそんなに大それたものを作ったつもりはなかったけれど、そんなに?ってくらい売れちゃったのを目の当たりにした。

三浦 某ソーシャルパズルゲームは容量1GB超えたことがあるっていうもんね。とりあえず動くものを作っていたんだなって思った。今はネット上に技術の情報が公開されて蓄積もされていて、それを真似すればそれっぽいものはこちらでも作れる。

齋藤 あとはチューニングの世界なので。サーバーの応答速度や、データベースからデータを呼び出す回数を減らしたり。今はそういう情報もみんなに知れ渡っている。大変なのはクライアント側をいかにコンシューマーのようにゲーム性を高める方向で作れるか。それとイラストの世界観。

三浦 自分はお堅いプログラムを作っていたので、データを呼んで処理させて、とかは全然苦にならないんですよ。苦になるのは、純粋に画面を動かしたりなどのプログラム。ただ数字が動くだけのゲームなら1年に数本作れると思う。要はガワ。

齋藤 今の時代の雰囲気やデザインを切り取って提供できるかだと思うんですよ。イラスト、デザインは重要ですよ。

もなか ナナツキのデザインはもうちょっと…

齋藤 今はまだ叩き台なので、これからもちろん調整していきますよ。

ストラ 発表の場がここヒロロもホームページとかいろんなところでやってたり、うぃっちたいむ!(*8)や、弘前経済新聞(*9)の工藤さんも情報あれば記事にするよって言ってくれたり、青森市もおでかけライブとか弘前大学の同好会がゲームをCDに焼いて売ってたんですよ。それで、青森でもゲームって作れるんだ!?って知ってワクワクするようになった。

三浦 こっち(青森)だとゲームを作るところまではいくけど、売るところまでなかなかいかない。 県民性かもしれないけど、売ってユーザーから「ここバグってる」「ここもうちょっとこうして欲しい」と言われると、青森県人はたぶん「わぁ、すいません…」ってなっちゃうんですよ。それが嫌だから作るところまではするけれど、売るところまではしない。いっしょに作んね?と言っても、いや、それは…ってなってしまう。 まぁ、そういうと色々言われるかもしれないけど。

ストラ そういうのは言わせておけばいいんですよ。やったもん勝ちですんで。成功したら成功したでのってくる人がいるじゃないですか。むしろ、言わせたいんですけどw 専門学校行ってプログラムやって、みんな展示やってたりして、県内にいると思うんですよ。

三浦 専門学校どこ?

ストラ S.K.K.(*10)です。

齋藤 (三浦の)後輩じゃないですかw

ストラ 好きで趣味でやってる人はけっこういるんですよ。でも就職先がないから県外に出たり、似たような職種に就いたりとかのタイプは多いですね。

三浦 わたしもS.K.K.からプログラムの会社に入ったけれど、オペレーター扱いでこれはなんか違うなーと思ってこっちに帰ってきて、そしたら地方のソフトハウスに入れてもらって…という経緯があったので。地方でゲーム作れる会社を作りたいと(齋藤と)二人で話していたのが数年前の話し。今ちょっとそういうのが見えてきているかなぁ。

ストラさんのモンスターイラストがすごい

(スマホにダウンロードしたイラストをみんなで見る)

三浦 右が設定、左がカードゲームみたいな。資料集として出しても喜んでもらえるんじゃないか。いま60体くらい。

実は待っていた山西さん

(アビスアンドダークのイラストの山西さんとのビデオ通話がつながる)

齋藤 山西さん、ずっと待機していたみたいで……。山西さん、すみません! では、それぞれ自己紹介お願いします。

三浦 あ、三浦です。アビスアンドダークゼロもよろしくお願いします。

もなか はじめまして、ナナツキのキャラクター描いてます、もなかです。よろしくお願いします。

山西 前のアビスアンドダークのグラフィック担当しました山西です。よろしくお願いします。

ストラ モンスター系のイラスト描かせてもらってます、ストラです。よろしくお願いします。

さいとうサポ 弘前でブロガー兼ライターしているさいとうです。よろしくお願いします。

(これまでの経過を改めて山西さんに説明)

山西 さっきの大町貸事務所というのは新しいオフィス?

齋藤 そうですね、そこも銀行の方で資金調達ができれば、借りたいと思ってます。

ナナツキ戦記とアビスアンドダーク#0と青森っぽいアプリ、モンスターイラストを使ったゲーム(カードかパズル)を作りたいと思って動いています。

山西 じゃあ、それも三浦さんが。

三浦 がんばります。もう、それしか言えないんでw

齋藤 山西さんにはアビスアンドダークゼロのイラストをお願いするのが良いかと。他にもいろんなタイプのゲームがあった方がいいんで、昔の有名だったゲームのリメイクとか作ってみたいのがあれば言ってもらえれば。

山西 ディープダンジョン(*11)ぽいのとか。

三浦 ああ、ディープダンジョン! わかりました、三浦は了解です。

齋藤 ちょっと電波弱いですね、また電波のいいところで、こういう会議をしたいと思っています。来年度もよろしくお願いします。

(ビデオ通話終わり)

三浦 事務所借りたらちゃんと有線にしてやろうw そういえば、ゼルダ、スイッチ買った?

齋藤 まだゲットしてないです。ファミコンミニは買ったんだけど。近いうちにゲットします。早く事務所欲しいですね。そこでみんなでプレイしたいw

齋藤 こんなドタバタなエイコードバンクですが、C#エンジニアを絶賛大募集しています!

(*1) さいとうサポート

http://saitoumikako.com/

(*2) 弘前クリエイターズバンク

http://www.consis.jp/7141.html

(*3) みちのく・ふるさと貢献基金

http://www.michinoku-furusato.or.jp/

(*4) 松本ラフ

http://www.llsun.net/

(*5) ハーーナ殿下

https://www.amazon.co.jp/s?field-author=%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%BC%E3%83%8A%E6%AE%BF%E4%B8%8B&search-alias=digital-text

(*6) 電撃PlayStation Vol.632

http://dengekionline.com/dps/

(*7) ハックアンドスラッシュ もともとは「D&D」などのTRPGでストーリーやロールより敵を倒し経験値やレアアイテムを稼ぐことを目的とした遊び方(プレイスタイル)を意味するが、昨今はRPGを更に細分化したジャンルのひとつとしても使われる

(*8) うぃっちたいむ!

http://xn--m8jce5hjl0s.com/

(*9) 弘前経済新聞

http://hirosaki.keizai.biz/

(*10) S.K.K.情報ビジネス専門学校

http://net-skk.co.jp/

(*11) ファミコンのディスクシステムで1986年に発売された3DRPGゲーム 三作品目からロムカセット

エイコードバンクのアプリ

– アビスアンドダーク
https://acodebank.jp/aad/

– ナナツキ戦記
https://acodebank.jp/nntksnk/